南アフリカで独立契約業者として事業を設立するには

南アフリカで独立契約業者になろうとお考えの方に朗報です。サバンナのサファリツアーのようにエキサイティングで、何が起きるか予測がつかない冒険があなたを待っています。

ヨハネスブルグの広大なメガメトロポリス、絵のように美しいステレンボッシュのワインランド、驚くほど美しいケープタウンの海岸風景。どこで事業を立ち上げるとしても、この歴史ある国は仕事とライフスタイルの融合に理想的な場所です。

ただし、自営業者として本格始動する前に、次のことを知っておかなければなりません。

• 南アフリカで事業を登録する方法

• 社員として誤分類されないようにする方法

• 法令を遵守した契約書を作成する方法

• 世界各国宛ての請求書発行と代金回収

この記事では、これらの事項をすべて取り上げ、さらに自営業者の納税義務についても説明します。知っておくべきその他のリスクと義務についてもお伝えします（節約した時間は、ワインの試飲など楽しいことにお使いください）。それでは、始めましょう。

まず、南アフリカが独立契約業者をどのように定義しているかを明確にすることが重要です。

南アフリカの法律に基づく独立契約業者とは

独立契約業者は、他者に有償でサービス（または製品）を提供する労働者です。しかし、従業員とは分類が異なり、通常、有給休暇、病気休暇、最低賃金などの福利厚生を受けることはできません。その反面、個人事業主の働き方は自由度が高く、柔軟性があります。

こちらもご覧ください： 企業が個人事業主と海外従業員を雇用する理由

南アフリカの労働関係法（Labour Relation Act）は、独立契約業者と従業員を明確に区別しています。同法第200条Aに基づき、次の条件に該当する方は契約業者と見なされます。

• 好きな時に、好きな場所、好きな形で働くことができる

• 3カ月以上にわたって事業のためにフルタイムで（目安は週40時間前後以上）就労していない

• 役務の提供先である企業に経済的に依存していない

• 用具・機器は自分で用意している

• 複数の企業または人に役務を同時に提供できる。

顧客のために就労する際には、ペナルティや罰金を回避し、適正に納税するために正しく分類されることが重要です。

南アフリカでの事業登録

南アフリカで独立契約業者として働き始める前に、まずご自分の事業の正式な構造を選択する必要があります。最もよく使われるモデルは次の通りです。

• 個人事業主： 個人の契約業者に最適なシンプルな形態です。ご自分（オーナー）と事業は法的に分離されておらず、ご自分で事業を完全にコントロールすることができます。事業の債務と義務に対しては、ご自身が個人的に責任を負います。

• パートナーシップ：単純なパートナーシップの合意。パートナーシップの場合も、同じく個人と事業は法的に分離されておらず、ご自分とパートナーが個人的に債務や義務を負います。

• 非公開会社：個人とは分離された正式な法人。すべての収入と損失は、個人ではなく会社に帰属します（つまり、ご自分は会社に投資した資本に対してのみ責任を負います）。非公開会社には、少なくとも1名の株主と1名の取締役がいなければなりません。

それぞれの構造に長所と短所がありますが、ほとんどの独立契約業者は個人事業主モデルを選択します。それは、設立と運営がとても簡単だからです。迷った場合は、まず正規の弁護士や会計士に相談するとよいでしょう。 

もし個人事業主の形態を選ぶのであれば、事業登録や特別な法的手続きは必要ありません。政府から見れば、あなたとあなたの事業は同一だからです。 ただし、その事業活動が規制や許認可の対象である場合（食品を取り扱う、保護されている専門的職業を開業する、健康関連サービスを提供するなどの場合）には、お住まいの自治体を通じて必要な許可を取得する必要があるでしょう。

個人事業主の事業は、自動的にご自身の名前を掲げて運営されるという点にも注意してください。マーケティングやブランディングのために仮の商号を使用する場合は、会社・知的財産委員会（CIPC: Companies and Intellectual Property Commission）にその商号を登録する必要があります。

南アフリカで独立契約業者として報酬を得るには

独立契約業者の場合、請求書の発行と代金回収は自分で行わなければなりません。ただし、この場合、各顧客に個別に請求書を発行し、顧客が希望する決済方法で代金を回収することになるため、効率が悪く、時間もかかりがちです。

代金を回収する一般的な方法としては、以下の例が挙げられます。

• 銀行振込

• 口座振替

• 紙の小切手

• マネーオーダー

• 仮想ウォレット

• PayPalやWiseなどのデジタル送金サービス

いずれの方法にも、それぞれ長所と短所があります。たとえば、銀行送金やデジタル送金は非常にスピーディですが、多くの場合は高額の手数料がかかります。また、南アフリカ以外の国にも顧客がいる場合、代金回収プロセスはさらに複雑になることが考えられます。 

そこで代わりにご提案したいのが、Remoteのような信頼性の高いソリューションを利用する方法です。Remoteのプラットフォームは、南アフリカランドで手早く報酬を受け取るためのシンプルで安全な、信頼性できる手段です。追加料金は一切かかりません。プラットフォームの詳しい利用方法についてはこちらをご覧ください。

南アフリカで独立契約社員に課される税

独立契約業者は確定申告を義務付けられています。

良い点としては、個人事業主の場合、（マイナンバーを使用して）事業利益に対して所得税を納付するということです。つまり、確定申告書を別途作成したり、法人税を追加納税したりする必要はありません。

南アフリカの自営業者は、所得税を予定納税します。予定納税とは、その年の課税所得を見積もり、それを（2回以上に分けて）前もって納付することです。そのためには、南アフリカ歳入庁（SARS: South African Revenue Service）でeFilingアカウントを作成し、IRP6申告書に記入する必要があります。SARSが予定納税する税額の計算を手伝ってくれます。

多くの国と同じく、南アフリカも所得税の累進課税制度を採用しています。所得に基づくレンジの基準額を超えた部分に対して18～45％の税率が適用され、さらに一定の税額が加算されます。

所得が100万ランド（約850万円）未満の場合、簡易売上税納付の登録を行うことができます。これは、（所得税を含む）すべての納税義務に適用されます。SARSは、適用対象者、納付期限、納付額などが記載された売上税の詳細ガイドを配布しています。

南アフリカにおいて、独立契約業者はソーシャルセキュリティ負担金を納付する必要はありません。

一方、独立契約業者は、次に挙げるような幅広い事業経費について税額控除を申請することができます。

• 会計、簿記、その他の専門サービス

• 保険料

• 設備・資材（メンテナンスコストを含む）

• 事業所の家賃および光熱費

• 出張費（マイレージおよびメンテナンスコストを含む）

在宅ワークの場合は、家賃/住宅ローン、光熱費、セキュリティコストのうち一定の割合を控除することもできます。SARSの調査を受ける可能性が高いため、これらの経費はすべて正確に記録しておいてください。

南アフリカの独立契約業者のためのVAT情報

年間課税所得が100万ランドを超える場合は、VATの登録を行うとともに、顧客にも課税しなければなりません。登録は、SARS eFilingシステムを通じて行うことができます（この手続きの過程で、該当する事業活動コードを明示し、提出する必要があります）。

南アフリカの現在の標準VAT税率は15％ですが、免税の対象となる製品・サービスもあります。SARSのウェブサイトには、法改正、最新情報、製品・サービスの種類別税率表など、詳しいVATガイドが掲載されています。

南アフリカにおける独立契約業者の義務

個人事業主は、金融債務や納税義務を個人で負うことになるため、事業債務の弁済に個人資産を充てなければならなくなる可能性があります。個人事業主の多くは、こうしたリスクを軽減することを目的として、賠償責任保険に加入しています。

さらに、顧客との間で契約書を作成し、署名する際にはご自分の安全を担保することも重要です。Remoteの法律専門家は、南アフリカ国内および国外の顧客を想定し、 確実に法令を遵守した契約書のテンプレートを提供することができます。

南アフリカにおける独立契約業者の会計要件

個人事業主は、財務諸表や決算書を公表する必要がありません。ただし、税手続法（Tax Administration Act）に基づき、少なくとも5年分について、（顧客への請求書、発注書、銀行明細書、領収書を含め）すべての収入および支出の正確な記録を整理して、保存しておかなければなりません。こうしておくことにより、正しく納税申告を行い、ご自分の財務状況を正確に把握することができます。また、税務当局の調査を受けた場合にもスムーズな対応が可能なはずです。

こうした記録は、経理・会計ツールや簿記ツールを使用して自己管理することも、専門の経理担当者や会計士を雇用することもできます。

事業用銀行口座を開設する必要はありませんが、多くの会計専門家は個人と事業の財務を分けておくことを推奨しています。

南アフリカにいて契約業者の誤分類がもたらす危険性

上述のとおり、南アフリカにおいて、独立契約業者は従業員とは分類が異なります。従業員が受けている保護や福利厚生の多くは、通常、契約業者には適用されません。

このため、企業は、法的義務を回避するために故意に誤分類を行うこともあれば、不注意で誤分類が起きることもあります。故意か否かに関わらず、誤分類が起きれば、あなたも顧客も、同国の労働関係法（Labor Relations Act）に基づいてペナルティや罰金を科されるおそれがあります。

独立契約業者は、顧客と協力することにより、誤分類を防止することができます。自分の職務と責任について相手と話し合い、定期的に勤務形態を見直してください。

時間の経過とともに仕事上の関係が変化し、顧客企業との一体性が高まった場合には、従業員への切り替えを求めることができます。

当社の契約社員コンプライアンスチェックリストを使って誤分類を防ぎましょう。

このチェックリストに目を通し、新規採用が契約社員関係と社員関係のどちらに適しているかを判断してください。

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南アフリカで現在就業中の企業に従業員への切り替えを求めるには

顧客と話し合いを行い、雇用主と従業員の関係に移行した場合のリスクとメリットをよく検討してください。特に、自分だけでなく、両者にとってどのようなメリットがあるかを明確にしてください。

また、従業員への移行をスムーズに進めるために、 Remoteなどの第三者ソリューションの利用を提案することもできます。当社の グローバル雇用サービスは、南アフリカの法律に準じて主要な人事活動（給与管理、福利厚生管理など）をお任せいただくことにより、双方がコンプライアンスを維持できるよう支援いたします。

Remoteは4つの分野で契約業者とその顧客をサポート

お分かりのように、個人事業主として働く際には、考慮すべき点が多数あります。Remoteはこうした課題の多くを解決できるため、個人事業主はビジネスの成長と顧客へのサービス提供に専念できるようになります。具体的には以下のとおりです。

1.世界各国での海外給与管理

顧客が利用している各種の請求書発行、承認、給与支給システムをすべて理解するのは、複雑で時間のかかる作業です。また、請求書発行や代金回収を手作業で行うと、手数料やミス、遅延が生じるリスクが高まります。

Remoteは、厳格なセキュリティで守られた効率的なダッシュボードを提供し、請求書管理と海外からの代金回収のコストパフォーマンスと効率を高めます。お客様はRemoteのプラットフォームを使って、南アフリカランドでの支払いを手早く受けることができます。あとで手数料が追加されることはありません。

2.現地法に準拠したアプリ内契約とアドバイス

特に海外の顧客と取引する場合、顧客との合意書や契約書を作成する際に現地の労働法に抵触する危険性があります。Remoteが、南アフリカの法律に合わせてローカライズされた契約をご用意しますので、お客様は法令遵守を常に徹底させることができます。また、現地の労働者分類や知的財産権保護といった複雑な問題についても、当社の法律専門家が指導いたします。

3.請求書発行の自動化

Remoteを使用すれば、もうスプレッドシートやその他の手作業で扱うツールを利用して支払請求書を作成する必要はありません。古いプロセスや手作業による管理が原因で生じる不正確さや遅延の多くを解消できます。当社のプラットフォームを利用すれば、他のツールやソフトウェアに切り替えなくても、請求書を作成し、承認を取得するために提出し、その後、現地通貨で報酬を受け取ることができます。

4.税務管理

税務管理は非常に複雑な作業ですが、Remoteが、請求書と入金に基づいてお客様の所得に関するデータを集計し、複雑とされるその税務管理をお客様が手早く効率的に行えるようお手伝いいたします。 

南アフリカで契約業者として事業を設立する

ご自分の裁量で自由に、柔軟に働けたならば解放感を感じるに違いありません。しかし、事務作業があると、顧客を支援する、優れたサービスを提供する、請求書を回収するという、本来の仕事の妨げになりかねません。

Remoteのような安定性・信頼性の高いプラットフォームを利用することで、こうした事務作業を手軽に効率的に管理できるため、ビジネスの目標に注力できるようになります。具体的には、以下のようなサポートが可能です。

• 海外の顧客からの代金回収にあたって仲介手数料をなくし、遅延を防ぐ

• 南アフリカの顧客と海外の顧客のいずれについても法令を遵守した契約書を作成する

• 請求書の管理を強化し、手作業による処理をなくす

• 労働実務に関して現地の労働法を遵守する

当社のプラットフォームを使用すれば、個人事業主として、短時間でシンプルかつシームレスに開業できます。Remoteの専門知識がお客様の時間とリソースをどのように節約するかをご説明します。 詳細はこちらをご覧ください。