アルゼンチンにおける解雇手続き
解雇手続き
アルゼンチンの雇用主は、従業員を解雇する際に書面による通知を行う義務があります。解雇理由には従業員の行為や業務遂行能力の不足などが含まれますが、事後に解雇理由を変更することはできないため、解雇手続き全体を通して正確な情報を提示することが重要です。
アルゼンチンでの解雇は複雑になり得ます。状況や解雇事由によって、退職金などの要素に大きな影響を与える場合があります。
解雇予告期間
アルゼンチンの解雇予告期間は、従業員の在職期間によって異なります。
- 試用期間中の従業員は15日間の解雇予告を受ける権利があります。
- 在職期間が5年未満の従業員は1か月の解雇予告を受ける権利があります。
- 在職期間が5年を超える従業員は2か月の解雇予告を受ける権利があります。
解雇予告の代わりに、雇用主は解雇予告期間に相当する日数分の賃金を支払うことができます。例えば、在職期間が10年の従業員を直ちに解雇する場合でも、会社が2か月分の賃金を支払い、さらに必要な退職金を支払えば可能です。
退職金
アルゼンチンの退職金は在職期間や解雇の条件により異なります。正当な理由のない解雇を受けた従業員は、以下を含む複数の退職金を受け取る権利があります。
- 勤続補償金(従業員の最高月給を基準に算定)
- 前節で説明した解雇予告の代替補償
- 月末前に解雇された場合の当該月の未経過日数分の補償
- 未消化の有給休暇に対する補償
- 13か月目給与の按分支給に対する補償
- 特定の場合における組合代表者への特別補償
- 出産予定日の前後7.5か月以内に解雇された妊娠中の従業員への特別補償
- 病気休暇中の従業員への特別補償
試用期間
法的には、新たに採用される正社員の試用期間は3か月です。期間の定めのある契約の利用は推奨しません。期間の定めのある契約を正当に成立させるには法律上の特別な要件が必要です。継続的に、または法的要件を超えて期間の定めのある契約を使用すると、自動的に無期の雇用契約に転換されます。なお、これらの期間の定めのある契約には試用期間は不要です。