権利確定とは、従業員が、ストックオプション、退職金制度、退職金口座への雇用主からのマッチング拠出金など、雇用主が提供する給付や拠出金に対する所有権を得ることである。これは、従業員が一定期間にわたり、これらの給付を徐々に獲得し、管理できるようにする仕組みである。
明確な権利確定スケジュールを設定し、それを従業員に透明性をもって伝えることが極めて重要である。これらのスケジュールは、従業員が給付の所有権を獲得する具体的な期間と条件を概説するものでなければならない。また、権利確定までのマイルストーンや進捗状況について定期的にコミュニケーションを取ることで、従業員のモチベーションを高め、会社に対するコミットメントを強化することができる。
権利確定例
ある従業員(Sarah)に4,000株のストック・オプションが付与されました。このスケジュールには、1年間のクリフがあり、その後毎月権利が確定する。
最初の年の終わり(クリフ期間)に、サラは25%(1,000株)の権利を確定する。
その後3年間で、サラは残りの75%(3,000株)を毎月権利確定する(3,000株÷36ヶ月=83.33株/月)。
4年後、サラは完全に権利が確定し、4,000株すべてを所有する。