オーストリアにおける従業員向けストックオプション
株式報酬制度は、優秀な人材を引き付け、動機づけ、維持するための重要な手段です。採用が国境をまたぐと、税務や法令遵守の要件により取り扱いが複雑化することが多い点に留意が必要です。
Remoteを利用すれば、オーストリアのチームメンバーに対して非適格ストックオプション(NSO)を簡単に提供できます。法令遵守や管理上の手間を軽減し、すべての段階で明確かつシンプルな運用を実現します。
非適格ストックオプション(NSO)とは
非適格ストックオプション(NSO)は株式報酬制度の一種です。チームメンバーに、行使価格と呼ばれる固定価格であらかじめ定めた株式数を購入する権利を付与します。
通常は権利確定期間の経過後に行使可能となり、この期間は多くの場合在籍期間に基づいて設定されます。そのため、長期的なコミットメントを促し、企業の戦略的目標と従業員の利害を一致させる有効な手段です。
オーストリアでNSOを受け取るには
| 正社員 | EOR従業員 | 契約社員 | |
| 付与対象可否 | 付与可 | 付与可 | 付与可 |
| 難易度スコア | 簡単 | 簡単 | 中程度 |
契約社員にストックオプションを付与すると、オーストリアで誤分類リスクが高まる可能性がある点にご注意ください(ただしこれは主な要因ではありません)。 Remoteによる誤分類リスク防止の仕組みをご覧ください。
オーストリアにおけるNSOの課税方法
オーストリアでは、NSOの課税は以下のとおりです。
| 正社員 | EOR従業員 | 契約社員 | |
| 付与時 | 付与時の課税なし | 付与時の課税なし | 付与時の課税なし |
| 行使時 | 行使時の差額を給与所得として課税(行使時の株式公正市場価格とチームメンバーが支払った行使価格との差額) | 行使時の差額を給与所得として課税(行使時の株式公正市場価格とチームメンバーが支払った行使価格との差額) | 行使時の差額を給与所得として課税(行使時の株式公正市場価格とチームメンバーが支払った行使価格との差額、契約社員は差額分について請求書発行の可能性) |
| 売却時 | 売却時の譲渡益はチームメンバーの申告対象 | 売却時の譲渡益はチームメンバーの申告対象 | 行使時の公正市場価格を上回る価格での売却は譲渡益 |
チームメンバーに対する税制優遇措置のメリット、デメリット
| 正社員 | EOR従業員 | 契約社員 |
| 未確定のストックオプションについて早期行使(early exercise)を許可できる場合があります。これにより税負担を軽減できる可能性がありますが、早期行使の管理は複雑で追加の書類が必要となる場合があります。 | 未確定のストックオプションについて早期行使(early exercise)を許可できる場合があります。これにより税負担を軽減できる可能性がありますが、早期行使の管理は複雑で追加の書類が必要となる場合があります。 | 未確定のストックオプションについて早期行使(early exercise)を許可できる場合があります。これにより税負担を軽減できる可能性がありますが、早期行使の管理は複雑で追加の書類が必要となる場合があります。 |
対象となる事業(者)について
オーストリアに拠点を置くチームメンバーにストックオプションを提供するためにRemote Equity Advancedを利用する場合、最上位の法人(親会社)がデラウェア州に設立されていることが必須です。さらに、上場企業ではなく非公開企業である必要があります。